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2012年05月04日

ヒロシゲブルーの正体2

ヒロシゲブルーと呼ばれた浮世絵の藍色の鮮やかさは、ベロ藍という舶来の

合成顔料でできていました。

この顔料は、ドイツ製です。

どうやってできたかという話は広重が生まれる93年前までさかのぼることに

なります。



1704年~1710年のドイツのベルリンで、赤い顔料を作る研究をしていた

塗料職人のディースバッハという人と、錬金術師のデイツペルという人が、

たまたま青い顔料の作り方を発見しました。

赤い顔料が作りたかったのにね・・・


これがベロ藍と呼ばれたのは、「ベルリン藍」がなまった(?)ためだそうです。

このベロ藍が日本にやってきた最初の記録は1807年、作り方が発見されてから

約100年後ですね。

これは広重が20歳になる年ですが、この顔料が江戸で出回るようになるまで、

更にあと20年を要します。



昔の「物」や「情報」の伝達速度が今とは比べ物にならないくらいにゆっくりであったことが

うかがえますね。

気が遠くなりそうです…



江戸に持ち込まれたベロ藍を浮世絵の絵具として一躍有名にしたのは、広重より

37歳年上の葛飾北斎です。

もう、日本人で知らない人はいない『富嶽三十六景』こそが、ベロ藍の色合いを

世に知らしめた作品群でした。



北斎は、このベロ藍を水に溶いて、これまでの植物顔料との色の違いをはっきりと

認識しました。

「透明感」を演出できる青色。

この表現力が、北斎の創作意欲をかきたてて、『富嶽三十六景』が生まれました。



植物顔料の藍とベロ藍を巧みに使い分けて描かれた鮮やかな青い色。

何より人の目を引いたのが、その輪郭の色でした。

それまで、輪郭は「黒」しか使われなかったところに、北斎はベロ藍を用い、

絵の印象の全体を明るく鮮やかにするように演出したのです。

ヒロシゲブルーの正体2



ヒロシゲブルーの話なのに、なかなか広重の話になりませんね(笑)

なんだか私の連載物はいつもこんな感じになってしまうな…

もう少し続きますので、お付き合いくだされば嬉しいです☆


ヒロシゲブルーの正体2





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Posted by ばんどーみき at 23:37│Comments(0)浮世絵と藍
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