～藍の石鹸屋さん 藍色工房の裏庭～

良質な石鹸に欠かせないオリーブのお話の続きです。←唐突に

オリーブオイルの中には、「オレイン酸」という脂肪酸が豊富に含まれて

います。このオレイン酸がアルカリと出会って石鹸になった時のメリット

とデメリットを挙げてみると・・・

～メリット～
・冷水でも温水でも優れた洗浄力を発揮する
・肌への刺激が少なく、洗い上がりの肌をなめらかにする
・比較的に酸化しにくい

～デメリット～
・泡が立ちにくい
・溶け崩れが早い

使用感のみを重要視するのでしたら、オリーブ100％の石鹸は最高ですが、

泡がブクブク立った方が好きな方には淋しいし、あっという間に溶けてなくなるので

不経済でもあります。



ところで・・・

「泡立ちの良い石鹸や洗浄剤は、汚れ落ちがいい」

というイメージが浸透していますが、オレイン酸のメリット・デメリットを見比べて

「泡立ち」と「洗浄力」はイコールではないことにお気づきでしょうか・・・？

同じ脂肪酸の中で、ミリスチン酸という成分がありますが、こちらは

オレイン酸よりはるかに起泡力がありますが洗浄力は劣ります。

ミリスチン酸を多く含んでいるココナッツオイル（ヤシ油）は、石鹸の泡立ちを良く

するために配合されることが多い植物油です。



オリーブオイルには、オレイン酸以外に「スクワレン」という良質の保湿成分も

豊富に含まれています。

この成分も、洗いあがった後のすべすべしっとりした絹のような肌に貢献して

くれています。



とにもかくにも、このオリーブオイルが72％以上配合されていなければ

「マルセイユ石けん」ではない！！と法律で決めたルイ14世は、

なかなかの石けんグルメだったに違いありません・・・



オリ－ブのお話はもうちょっと続きます。もうちょっとだけね。

 
織院山（オレイン酸）・・・入門したての力士みたいな当て字でタイトルにしてみました

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